2002/03/18の日記より転載
【story】---------------------------------
昔、地球にはタイタン族という
すぐれた文明を持った、人間の何倍もの身長を持った巨人たちと
まだ数少ない人間たちが生きていた。
氷河時代という種族の存亡の危機を迎えて
タイタン族は「太陽」から「炎」の一部を
地球の近くに移すことによって、もうひとつの太陽を作り
生き延びようと挑戦する。
タイタン族の青年プロムは、リーダーである王女を信じ
一族の勇気を奮い立たせるが・・・・・
そして、現代の地球。
疑似氷河期の危機が迫り
地球のあちこちで暴動と略奪、そしてすべてが雪に覆われた世界。
雪の下に眠っているのは人々の醜い姿だと
その暴動で恋人を失った主人公の青年は言う。
主人公は、疑似氷河期から地球上の命を救うため
木星を爆発させてもうひとつの太陽に仕立てるという、
巨大なプロジェクトチームの一員である。
この計画によって、雪の下に隠されたすべての悪事を
さらけ出したいという主人公。
そんな主人公に、プロジェクトのリーダーである老博士は
昔の氷河期の厚い氷の下に眠っていた
「巨人の男女」の眠るような遺体を見せる。
----------------------------------------
神話のような、若い男女。
老博士はこの巨人を
「ギリシア神話のプロメテウスのようだ」と言う。
人間に火を与えたために、ゼウスの過酷な罰を受けるプロメテウス。
巨人たちの遺体は無言である。
だが、それを見るものは、心に何かを訴えかけられる。
人間の可能性の大きさ。
勇気。
そして、希望。
かつてのタイタン族の運命は。
そしてそれをまったく知らない、新たな挑戦である木星爆発計画は。
あらすじばかりになってしまいました。
とにかく、SF。
でも、神話のエッセンスがロマンを醸し出しています。
なんと言っても、「氷の下の巨人の男女」
美しくスケールの大きな物語です。これがコミックス1冊だなんて。